備忘録日記#2 妻の気遣いに気づくのが遅い夫

tsumano-kizukai
雑記ブログ
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「気遣い」と言っても様々な種類があるが、今回は、勘弁してくれと思うような行動が実を言うと素敵な気遣いだったと言う話。

妻の気遣いに気づくのが遅い夫

2,3日前、少し甘ったるい香水のような匂いがした。

僕は化粧品や香水の類はそんなに好きな方でない。いや、むしろ嫌いな方だろう。妻は美しいのになんで化粧をしたがるのだろうと思う方である。恐らく妻もそれを知っているし、また恐らく妻も香水は好きな方でないと思っている。だから、自分から香水をつけることはないと思うのだが、家の中のこの部屋で香水らしき匂いがする。

僕が怪訝そうにしていたのだろうか、妻が「ごめん」と呟いた。香水ではなく、ハンドクリームなのだそう。確かにハンドクリームは、匂いがついているものが多い。女性が使うことを意識しているのだろうか、昨今流行りの花の匂いがした。

謝られると悪い気はしないが、だからこそずるいと思った。自分の気持ちはすっきりする上に、許す器を試されるプレッシャーが相手に覆いかぶさる。

現役の看護師

それから、2日後にも同じ匂いがした。なんで好きでないとわかっている匂いをさせるのか、僕に気を配ってくれてもいいのに、と少し気持ちが騒ついた。すると、妻が言った。


「入浴介助で手が荒れてたら、利用者さんが痛がるかなと思って」

実を言うと、翌日妻は久しぶりの仕事だった。娘を産んでから専業主婦だったが、移住のために僕が退職し、さらに腰痛が悪化してこれまでの仕事ができなくなってきたので、少しでも家計の足しにと派遣に登録していた。

今でも現役の看護師だと思った。

妻の美しくなんと気遣いのできる女性のことよ!

それに比べて誠に我が器の小さきことよ!

どこかで大きな器が売ってないかな、と思った日であった。

では今日はこの辺で、良い暮らしを!